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新型インフルエンザ狂想曲
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新型インフルエンザの対応を巡って、いろんな課題が浮かび上がっています。関心は既に秋から冬にかけての第二波に移っているようですが、もちろんその備えをしっかりしておくこともさることながら、課題について検証して改善すべくは改善しなければなりません。

5月16日に成田検疫以外で初めての国内感染者が確認されて以降、関西地区、特に神戸や北摂地域ではほとんどの人がマスクをしていたと言います。薬局には行列ができ、品薄になってネットオークションでは高額で売買されるといった事象も見受けられました。
ここで注目しなければならないのは、なぜかくも人々の関心はマスクに集中したのかです。感染予防に一定の効果が期待できるとはいえ、マスクを求める人々の本当の理由は別のところにあったのではないか、と思わざるを得ないのです。

成田検疫で最初に感染が確認された高校には多くの報道陣が詰めかけ、一斉に「現地でマスクをしていたのか」と質問を浴びせました。これはつまり、感染防止のための最大限の努力をしていなかったですよね、という批判の意図を大いに含んでいます。逆にマスクをしていれば、”不可抗力”として”免罪符”的な役割を果たすと言えるのです。
次の問題は、マスコミ報道の大きさでした。感染が確認されたら保健所が記者会見し、知事のコメントも出ます。所属する高校や事業所などには報道陣が詰めかけ、記者会見に追われ、「マスクをしていたのか」と質問を浴びせられます。ヘリコプターで中継されることさえあります。感染した人や高校への誹謗中傷も恐怖です。
そして症状は季節性インフルエンザとそう変わらず、既に完治に近い状態になってから感染が判明した生徒の自宅には、防護服を着た人が救急車で迎えに来るということもあったと言います。拡大防止のためにと数日間の行動を世間に暴露されます。当然関係者や家族にも迷惑をかけることになります。
結局、新型インフルエンザの症状そのものよりも、付随する数々の待ち受ける事態を最も恐れているのです。だから、少しでもリスクを回避し、万一感染したとしてもバッシングを最小限に留めようとする流れになるのは、ある意味当然のことなのです。

100人以上の感染者を出した関西大倉高校に対しては、過剰どころか差別としかいいようのない悪質行為もありました。高校の職員と知っただけでタクシーの乗車拒否、制服のクリーニングを出そうにもあからさまに嫌な顔をされたそうです。また、模擬国連に参加して感染した洗足学園には100件の抗議があったと言います。
他にも、不景気を反映して、便乗解雇や過剰反応があったと言われています。「感染したら解雇」と脅しをかけたり、「渡航した人には仕事がないので辞めてほしい」というのがあったとされています。また、そこまではいかなくとも「海外帰りの人は、新型インフルエンザにかかっていない証明を発熱外来に行ってもらって来い」のように、発熱外来の意味をはき違えた措置も取られ、結果既にパンクしている発熱外来に拍車がかかることになってしまいました。

コミュニティが一丸となって新型インフルエンザの感染防止に取り組まなければならないときに、症状以外のところで人同士のいがみ合いが繰り広げられる、まさしく本末転倒と言わざるをえません。弱毒型と言われる今回の新型でさえ、こんなことなのに、万一強毒型だったらと思うとぞっとします。
人間同士が不信に陥り、醜い性が露わになっているという、映画のような事態は何としても避けねばなりません。

そのためには、地域社会が協力すること、行政が正しくリードすること、過剰な報道は慎むことが大事です。一方で我々もメディア情報に振り回されるのではなく、その内容を冷静に受け止め、煽りには「おかしいぞ、これは大げさにやってる」と判断する目を養いたいものです。

逆に今、感染拡大が続いているのにほとんど報道されないというのも問題です。人々がマスクをしなくなったのも、今や感染しても報道されなくて済む、批判されずに済む、症状も大したことないという理由からでしょう。感染拡大が沈静化しつつあるという状況があったにせよ、掛け声だけで消えるわけでもなく、マスクの効果がないと分かったからでは決してないと思いますよ。

とは言え、「ひとまず安心宣言」なる掛け声を出さないといけないくらい、地域経済が大打撃になっているのも事実です。有馬温泉では橋やら銅像を消毒していましたが、感染防止にほとんど無意味であることは現場の人が一番ご存知のことでしょう。しかし、これくらいやらないと、一度張り付いた感染地域と言うレッテルは剥がれないのも事実です。東京・千葉や福岡で集団感染が発生している今でさえも、もはやこのイメージが変わらないというのも怖いことです。過剰な報道は慎む一方で、人々が正しい認識を持つように情報を出し続けることも重要でしょう。

政府が言うように、あちらこちらで人が新型インフルエンザにかかるような「蔓延状態ではない」とは言えるかもしれませんが、一方でどこで感染者が出てももはやおかしくない状態なのです。過度に恐れることなく必要な警戒は怠らない姿勢が肝要です。
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テーマ:新型インフルエンザ - ジャンル:心と身体

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