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阿久根「竹原帝国」7
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今回はQ&A方式で、竹原氏の言動の何がおかしいのか、どうあるべきかを考察します。

Q1.竹原氏がここまで強権的な手法を使うのは、市役所や議会が腐っているからではないですか。
A.
確かにそうした面があったかもしれません。しかし、だからと言って自らが違法行為を繰り返して良いことの理由にはなりえません。腐った市役所と犯罪者とでは、犯罪者の方がより一層悪いに決まっています。
相手の悪さを指摘して「だから自分も悪いことして良い」というレベルの低い人は竹原氏に限らず最近目立ちますが、これでは何ら説得力がありません。

Q2.竹原氏を支持する住民は多いのですか。
A.
地方の特性などから、所謂お年寄りを中心とした”信者”が少なからず存在します。それに若者を中心に、「抵抗勢力に孤軍奮闘する」というだけで中身をよく考えず応援する人もいるかもしれません。
が、それが多数派を占めるとはとても思えません。1年前の再選挙でも数100票差しかなく、それ以降のエスカレートする言動により、竹原氏に投票した人の多くが「そんなはずではなかった」と思っていることも事実でしょう。改革に期待はしても、何も法律違反しろとまでは大半の人は思っていないでしょう。

Q3.住民はリコールしないのですか。
A.
リコール準備委員会が立ちあげられ、署名集めの受任者の選定が進められています。が、リコールとなれば手続きの煩雑さが半端ではなく、署名集めも早くて8月、その後署名の資格審査が選管により進められ、住民投票で過半数の不信任があれば失職となります。そこまで進むのに早くても年内いっぱいはかかると思われます。

Q4.そもそも公務員の給与が高いという竹原氏の主張は正しいのではないですか。
A.
高いのは事実かもしれません。だからと言って勝手に専決処分でボーナスカットして良いことにはなりません。職員としてあるべき給与水準、賃金体系についてきちんとした議論が行われ、納得が得られた上で進めるべきです。また、高いからすぐに下げるのではなく、給与が高い分、付加価値の高い仕事・サービスをしてもらうように職員の能力を高めていく、動機づけをしていくことこそが、市長の仕事です。

Q5.張り紙をはがした職員はクビになって当然ではないですか。
A.
確かに中小企業を中心に、上長に逆らえば即刻解雇する会社もあるかもしれません。しかしそれに合わせることがあるべき姿ではないはずです。日本中がブラック企業だらけになってしまいます。
裁判では、「何らかの処分対象にはなりえるが、懲戒免職は裁量を逸脱して違法」との判決が出ています。しかし竹原氏はこれを無視し、控訴しています。

Q6.阿久根市の税収20億円の86%にあたる17億3000万円が人件費なのはおかしいから改革しようとしているのでは?
A.
税収の大半が人件費に回る構造について疑問を投げかけること自体は問題ありません。が、だから給与を減らすと言うのは答えになってません。そもそもそんな状況になっているのは、市の産業が停滞しているからに他なりません。市内の産業が活性化しない限り、人件費をいくら下げても税収は減る一方で全く追いつかないことを認識すべきです。

Q7.マスコミが悪意を持った報道をしてるだけで、本当は竹原氏は良いことをしているのでは?
A.
まず、故意に法律違反している犯罪者をいかなる解釈をもってしても良いように報道するわけがありません。また、マスコミが仮に嘘をついたとしても、本人のブログが資質のなさを最も物語っており、こちらはごまかしようがありません。竹原氏のものの見方は、マスコミの偏向報道をはるかにしのぐ自分本位の我がままなことを記述しています。
そして、当然本人も違法行為を認識し、市長派議員のブログでも「たとえ投獄されようと、一歩も引かない考えと精神力」と法律への挑戦を応援している始末です。

Q8.叩かれている竹原氏にも改革の成果はあるのでは?
A.
ゴミ袋の値下げと市役所のサービスが良くなったこと、逆に言えばそれだけです。ただ、サービスが良くなったとはいえ、ミスしたら処分されることを恐れて職員の態度がギクシャクしていると感じる住民もいるようです。

Q9.議会の存在は無意味であり、竹原氏くらいの勢いでやらないと、改革なんて進まないのではないですか。
A.
これはとんでもない考え違いです、直ちに改めてください。日本は議会制民主主義をとっています。これは、古くは欧州での専制君主制の失敗を経て、首長と議会の両輪と言う解を見出した歴史的背景があります。相互にチェックする機能があるからこそ、一方的判断による暴走を食い止めることができるのです。少々手間がかかっても独裁による暴走よりかはマシなのです。
そうした仕組みに不満があるのであれば、法律や憲法を改正する動きをかけるべきですし、それも嫌なら日本から独立すべきなのです。それを怠ると言うことは竹原氏が政治家として無能なだけです。

Q10.竹原氏の手段は間違っているかもしれませんが、やろうとしていることは正しいのでは?
A.
公務員の給与を下げ、議会を事実上なき者にして、市民にとって何のメリットがありましょうや。公務員と議会潰しを仮に達成できたとして、それによって何がしたいのか見えてこないことが致命的欠陥です。もし公務員の給与をタダにして、全額市民にばらまいたとしても、市民の生活は微々たる程度しか改善しません。シャッター街に象徴される地方の疲弊による閉塞感が背景にあるとはいえ、公務員や議員を叩いただけでは何の解決にもなっていないことを認識すべきです。

Q11.こんな劇薬を使わないと、第二の夕張になると思いますが…?
A.
阿久根氏は前市長時代から黒字経営です。議員日当制と同じくして固定資産税の税率を下げる専決処分を下して1億円以上の減収としていますが、財政が困窮しているならこんなことしている余裕はありません。黒字になるのは投資を抑制して地方交付税交付金があるからでしょうが、それならなおさら法律を守ってもらわないと、交付金支給停止になって、それこそ破たんします。むしろ、いかにして産業を活性化して市民生活を豊かにするかを考えるべきですが、竹原氏はそこが抜け落ちています。

Q12.竹原氏の言動の中で共感できる点を見出すとしたら、何がありますか。
A.
筆者は半年以上ウォッチしてきましたが、虫唾が走りそうな言動ばかりです。ただ、評価できる点は2点だけあり、し尿処理業者を新たに参入させた(裁判で係争中ですが一審は勝訴)ことと、固定資産税の減税は交付金や起債を減らされると言う理屈に異議を唱えている点です。いずれも従来の殻にとらわれない発想と言う点では良いと思います。また、し尿処理業者の件については考え方はいろいろあるでしょうが、竹原氏の処置は合法の範囲内、市長裁量の範囲内と考えています。

Q13.もし住民の多くが竹原氏を支持しているとしたら、法律違反も正しいことになるのでは?
A.
これもとんでもない思い違いです。民意が法律を変えていく(改正する動きをかける)ことはあり得ます。が、民意が法律違反を許すことがあってはなりません。「赤信号みんなで渡れば怖くない」が許されますか。もし竹原氏の違法行為を奨励する人がいるとしても、だから正しいのではなく、その犯罪者応援集団全員が間違っているのです。

Q14.竹原氏は具体的に何の法律に違反したのですか。
・公職選挙法違反…選挙期間中に相手を攻撃する内容をブログに掲載した。
・地方自治法違反…1.議会招集請求に期限内に応じなかった。 2.降格・懲戒免職した職員について公平委員会から無効と判断されたのを無視(1年以下の懲役)。 3.議長から文書で要請されても議会への出席を拒否した。 4.専決処分の権利悪用(緊急時にのみ許される行為、議会の事後承認が必要)
・労働基準法違反…張り紙をはがした職員を懲戒免職したのは無効とする判決が出て給与支払い義務が発生しているのに無視。賃金未払い状態になり、市の口座を差し押さえられる。

テーマ:考えさせるニュース - ジャンル:ニュース

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